待てない柑士にひよりあり ~年上御曹司は大人げなくも独占欲が止められない~
きっとそんな私も受け止めてくれるつもりなのかもしれない。
一回り年上って、そういうところがすごい。
私がそんなふうに納得していると、柑士さんは続けた。
「気になっているのはそれだけか」
「はい」
「よかった」
柑士さんはそう言って、ほっとしたように微笑んだ。
最初の夜の日の彼より、随分柔らかな印象を受けた。
本当にただの直感だけど、この人は悪い人ではないように思う。
兄が薦めた人でもあるし、それに、さっき頭を撫でた手は、大きくて、優しくて……。
なんだかすごくホッとしたから。
私は差し出されたままだった、パンプスの入った箱を受け取る。
そして、ぐっと下まで頭を下げた。
「私でよければ、よろしくお願いします」