怜悧なCEOの恋情が溢れて、愛に囲われる政略結婚【マカロン文庫溺甘シリーズ2023】
「束縒、助けてくれてありがとう。でもどうしてここに?」
「九住さんが電話をくれた。会社に野島が押しかけてきて冬璃が困ってる、って。たまたま近くにいたから追い払いに来た」
「そっか」
九住さんが束縒に連絡したのは、適切な判断だと思う。
憲一朗さんと一対一で話すのは危険すぎると考えたのだ。
「やっぱり束縒は黒ヒョウみたいだね。カッコよかった」
「冗談言ってる場合かよ。危なかっただろ!」
「ごめん。実は先月と今月に一度ずつ、会いたいって内容のメールが来ていたの。私はきっぱり断ったし、それで終わったと思ってた。こんなことになるならきちんと束縒に話しておくべきだったよね」
憲一朗さんのことは自分ひとりで決着をつけなければいけないと考えていた。
束縒を巻き込んで、これ以上ダメな私を見せたくないと意固地になっていたのもある。
でも結局、私はとことん情けなくて束縒に助けられてばかりだ。
「これからは全部言えよ。困ってるなら俺が助けるのは当然だろ」
「……そうする。本当にありがとう」
うつむきながら感謝の気持ちを口にすると、束縒は私の頭をゆっくりと撫でた。
そんなふうに触れられたら、頬が勝手に赤くなってくる。
「束縒、帰ろう。話があるの」
「九住さんが電話をくれた。会社に野島が押しかけてきて冬璃が困ってる、って。たまたま近くにいたから追い払いに来た」
「そっか」
九住さんが束縒に連絡したのは、適切な判断だと思う。
憲一朗さんと一対一で話すのは危険すぎると考えたのだ。
「やっぱり束縒は黒ヒョウみたいだね。カッコよかった」
「冗談言ってる場合かよ。危なかっただろ!」
「ごめん。実は先月と今月に一度ずつ、会いたいって内容のメールが来ていたの。私はきっぱり断ったし、それで終わったと思ってた。こんなことになるならきちんと束縒に話しておくべきだったよね」
憲一朗さんのことは自分ひとりで決着をつけなければいけないと考えていた。
束縒を巻き込んで、これ以上ダメな私を見せたくないと意固地になっていたのもある。
でも結局、私はとことん情けなくて束縒に助けられてばかりだ。
「これからは全部言えよ。困ってるなら俺が助けるのは当然だろ」
「……そうする。本当にありがとう」
うつむきながら感謝の気持ちを口にすると、束縒は私の頭をゆっくりと撫でた。
そんなふうに触れられたら、頬が勝手に赤くなってくる。
「束縒、帰ろう。話があるの」