怜悧なCEOの恋情が溢れて、愛に囲われる政略結婚【マカロン文庫溺甘シリーズ2023】
翌日の朝、私は恥ずかしくて束縒の目をまともに見られなかったのに、彼はなにごともなかったみたいにケロッとしていた。
だけど私が束縒の分もコーヒーを淹れたとき、カップを受け取った彼の口元が少しほころんでいるのに気がついた。
ニヤニヤしたいのに押さえている、といったような表情だ。
「そんな顔で会社に行ったら、みんなビックリするよ?」
いつも愛想がない社長が上機嫌だったら、不気味に感じる社員もいるだろう。
「俺が浮かれてたらそんなに変か?」
「うーん……諸角さんは指摘してくるだろうね。彼女はするどいし、はっきりした性格だから」
「諸角なぁ……。冬璃は苦手だろ?」
私が笑みを浮かべながら首を横に振れば、束縒は不思議そうに私の顔を覗き込む。
「私は嫌いじゃないよ。あの迫力がちょっぴり怖いというか、圧倒されてるだけ」
「そうか」
「実はね、先月諸角さんに会ったとき、社長に守られているあなたは不幸でもなんでもないって言われちゃった。私は自分では不幸アピールをしてきたつもりはないんだけど。でも彼女の言うとおりだと思った」
あのとき諸角さんが教えてくれたおかげで、私は気づくことができたのだ。
束縒がいかに私を思って行動してくれていたのかを。
だけど私が束縒の分もコーヒーを淹れたとき、カップを受け取った彼の口元が少しほころんでいるのに気がついた。
ニヤニヤしたいのに押さえている、といったような表情だ。
「そんな顔で会社に行ったら、みんなビックリするよ?」
いつも愛想がない社長が上機嫌だったら、不気味に感じる社員もいるだろう。
「俺が浮かれてたらそんなに変か?」
「うーん……諸角さんは指摘してくるだろうね。彼女はするどいし、はっきりした性格だから」
「諸角なぁ……。冬璃は苦手だろ?」
私が笑みを浮かべながら首を横に振れば、束縒は不思議そうに私の顔を覗き込む。
「私は嫌いじゃないよ。あの迫力がちょっぴり怖いというか、圧倒されてるだけ」
「そうか」
「実はね、先月諸角さんに会ったとき、社長に守られているあなたは不幸でもなんでもないって言われちゃった。私は自分では不幸アピールをしてきたつもりはないんだけど。でも彼女の言うとおりだと思った」
あのとき諸角さんが教えてくれたおかげで、私は気づくことができたのだ。
束縒がいかに私を思って行動してくれていたのかを。