怜悧なCEOの恋情が溢れて、愛に囲われる政略結婚【マカロン文庫溺甘シリーズ2023】
「ところで、私たちふたりで視察するの? 諸角さんは?」

「一緒に行く予定はないけど」

「……そっか」


 俺は最初からふたりで行くつもりだった。
 諸角はあの性格だから、いちいち細かいことに口出ししてくるに違いないし。

 冬璃は諸角が一緒だと、ビーチで遊んだりしたら睨まれるかもと心配になったのだろうか。
 もっと、でんと構えていればいいのに。私は妻です、と。



「私も同行します。秘書ですので」


 翌日、諸角に沖縄出張の話をしたら、返ってきた言葉がそれだった。
 彼女は仕事はできるが頭は固い。


「冬璃とふたりで行く」

「でも……」

「察しろよ。新婚だぞ?」


 眉間にシワが寄っている。どうやらなにか俺に物申したいらしい。
 なんとなく嫌なことを追及されそうな予感が走り、俺は思わず身構えた。

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