ロマンスに道連れ



「自信あるんですか?俺、まじで誰のことも好きになれないと思いますよ」

「うーん、じゃあわたしも璃月のこと練習台にするから」

「好きな人を落とすための?」

「そう。どう?需要と供給成り立つ?」

「や、成り立たないっすね。だってもし万が一俺がセンパイのこと好きになったら不利なの俺だし」

「そのときは、璃月が頑張って私を振り向かすんじゃないの?」

「えーめんど。まあならないっすけど」

「じゃあもうなんでもいいじゃん、ゲームゲーム」

「軽率っすね」


まあどうせ暇だし。乗っかるのも悪くないかもしれない。
なんて思ってしまった俺も大概ちょろくてバカなオトコである。

性欲馬鹿なわけでもなく、授業よりは遊んでるほうが楽しいくらいの精神なので、別に女の子とどうしても遊びたいわけでもない。
つまんない毎日におもしろいことがあればいいなと思って生きているだけだ。



「まあ、試しにやってみようよ、ここにくれば女の子とは遊べないけど私には会えるよ?」

「まるで俺が会いたいみたいな言い方しないでもらえます?」

「会いに来たって言わせてやるから覚悟しな」

「それは楽しみっすね」




―――こうして、俺と莉子センパイのあまりにもくだらないゲームが始まった。
期間は適当に2,3か月くらい。俺がセンパイのことを好きになったら負けで、センパイが俺を落とせなかったら勝ち。この勝負、絶対に勝つ自信がある。


暇つぶしにしても、出会ったことないタイプの女子に、なんだかんだ興味が沸いているのも事実だ。
むしろこの人が本気で好きになったオトコも、恋愛することの良さも、教えてもらえるもんなら教えてもらいたいと思ってしまったんだ。

まあ断じて、本気で好きになるなんて思ってもいないし。
彼女を知るには十分すぎる関係である。

……待てよ、これってもう向こうの策略に嵌ってるのでは?




「―――あ、起きてる。つうか吉野、お前またか」

「先生!」


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