爪先からムスク、指先からフィトンチッド
「なぜって? そんなの綺麗にしてからにしたいに決まってます!」
「……。匂いが消えるのが残念だが、仕方ないな」
ほっと胸をひと撫でする芳香に薫樹は一言付け加える。
「ソープは使うな。5分以内に出てくるんだ」
「……」
身体全体に熱めの湯を浴び、くまなく掌でこすれるだけこする。(ここくらいソープ使いたいけど……)
淡い茂みを一瞥するが薫樹の嗅覚はするどく、すぐばれてしまうだろう。しかし芳香は普段からソープなし生活になっていた。インターネットやメディアで石鹸なし生活のほうが匂わず肌に良いということを恋人がいないのをいいことに数年間実践している。つまり足以外は匂いに困ることがなかったのだ。
そっと花弁に指を滑らせ優しくこする。そして腋や耳の後ろ、一応体臭が発生しそうなところを洗い浴室から上がり、また寝室へ向かった。
アイボリーのカーテンがきっちり閉められぼんやりとほの暗い寝室にすでに薫樹はボクサーショーツ一枚で待っている。日に焼けることのない白い骨ばった肌が寝室に浮かび上がっていた。
19 愛撫の後は
「何か飲む?」
「あ、いえ。今はいいです」
白いバスタオルを巻きつけ、立ち尽くしている芳香の手を取り薫樹はベッドに引き寄せる。
「まずはキスからだったな」
そっと目を閉じる芳香の唇に薫樹はそっと唇を重ねる。(柔らかいな)
初めて触れる女性の肌は薫樹にとって未知の領域ではあるが、香りほど探求心をくすぐられることはなかった。しかし唇を重ね、マニュアル通りに舌を絡めているとある変化に気づく。(ん?)
芳香から何か嗅いだことのない香りが漂っているのだ。(どこからだ?)
非常に淡いその香りはどこが発生元かわからないが、足ではないようだ。口づけをやめ、彼女の首筋に舌を這わせながら耳たぶの裏の匂いを嗅ぐ。(ここじゃない)
腋の下の匂いを確認したかったが、さすがに常識的に考えて芳香が嫌がるだろうと思い、手にすっぽりと納まる乳房を揉みしだきながら桃色の尖頭を舐め、吸い上げる。
「あぁ、はぁ」
甘い呻き声が聞こえ始めると、一段と謎の香りが強くなった。(ふむ)
「……。匂いが消えるのが残念だが、仕方ないな」
ほっと胸をひと撫でする芳香に薫樹は一言付け加える。
「ソープは使うな。5分以内に出てくるんだ」
「……」
身体全体に熱めの湯を浴び、くまなく掌でこすれるだけこする。(ここくらいソープ使いたいけど……)
淡い茂みを一瞥するが薫樹の嗅覚はするどく、すぐばれてしまうだろう。しかし芳香は普段からソープなし生活になっていた。インターネットやメディアで石鹸なし生活のほうが匂わず肌に良いということを恋人がいないのをいいことに数年間実践している。つまり足以外は匂いに困ることがなかったのだ。
そっと花弁に指を滑らせ優しくこする。そして腋や耳の後ろ、一応体臭が発生しそうなところを洗い浴室から上がり、また寝室へ向かった。
アイボリーのカーテンがきっちり閉められぼんやりとほの暗い寝室にすでに薫樹はボクサーショーツ一枚で待っている。日に焼けることのない白い骨ばった肌が寝室に浮かび上がっていた。
19 愛撫の後は
「何か飲む?」
「あ、いえ。今はいいです」
白いバスタオルを巻きつけ、立ち尽くしている芳香の手を取り薫樹はベッドに引き寄せる。
「まずはキスからだったな」
そっと目を閉じる芳香の唇に薫樹はそっと唇を重ねる。(柔らかいな)
初めて触れる女性の肌は薫樹にとって未知の領域ではあるが、香りほど探求心をくすぐられることはなかった。しかし唇を重ね、マニュアル通りに舌を絡めているとある変化に気づく。(ん?)
芳香から何か嗅いだことのない香りが漂っているのだ。(どこからだ?)
非常に淡いその香りはどこが発生元かわからないが、足ではないようだ。口づけをやめ、彼女の首筋に舌を這わせながら耳たぶの裏の匂いを嗅ぐ。(ここじゃない)
腋の下の匂いを確認したかったが、さすがに常識的に考えて芳香が嫌がるだろうと思い、手にすっぽりと納まる乳房を揉みしだきながら桃色の尖頭を舐め、吸い上げる。
「あぁ、はぁ」
甘い呻き声が聞こえ始めると、一段と謎の香りが強くなった。(ふむ)