爪先からムスク、指先からフィトンチッド
また涼介のことを好きになれるかどうか考えたとき、全く心が動かされないと実感する。出会いの印象が良かろうとも彼に恋はしないだろう。
もし薫樹と涼介と出会い方が逆であったらどうだろうか。
――こっそりと芳香は妄想を愉しむ。
「君の足を研究させてよ」
薫樹に変わり、爽やかにミント王子に言われ検体になったと想像する。
(すっきりして終わりそうかな)
「失礼、シンデレラ」
無表情な薫樹に靴を履かされる。
(やっばーい。すっごいドキドキする)
はあはあしていると真菜が心配して顔を覗き込む。
「どうかした、芳香ちゃん、顔赤いよ」
「え、そう? 今日暑いもんね」
「ん、夏日だね」
薫樹のことを考えると胸がどきどきして、彼の指先を嗅ぎたくなる。
「ねえ、真菜ちゃん、いつまで好きな人のことを考えるとドキドキするのかな。結婚してもドキドキするのかなあ」
「ふふっ、芳香ちゃんはときめいてるねえ」
「え、あ、うん」
「私はなんかときめいたことないんだよねえ」
「へー、そうなんだあ」
「うん、興奮することはあるけどね。それってドキドキじゃないよね」
「そ、そうだね、なんか違うね」
赤面する芳香に真菜はニヤニヤする。
「まあでもさ、相手のことを想う気持ちがあるのが大事じゃないかな。ドキドキでもワクワクでも」
真菜のさっぱりとした回答はいつ聞いても気持ちが良い。想う人がいることは幸せなことだと芳香は実感した。
――真菜は芳香と別れてスーパーに立ち寄った。
恋人の鳥居和也は隣同士に住んでいるので、結婚を機に二人でアパートを借りることにしている。
今はお互いの家を行き来して、和也の母親と一緒に料理を作ったり、また真菜の家に和也がやってきて夕飯を食べたりする。今日は真菜の家で彼女が夕飯を作る。
二人が結婚すると言い始めたとき双方の両親は非常に驚いたが、もともと仲の良い隣人であったため、すぐに満場一致、万歳という状況になった。
スムーズな結婚なので楽に事を運べるのだが一つ問題なのがセックスに関してだ。
真菜と和也が家族同然なので二人で部屋に居ても、お互いの家族が遠慮なく平気で出入りしてくる。
「はやく二人で暮らしたいなあ」
家族が目の前にいない隙に、真菜は和也をこっそりいじめる。昨日は和也のペニスの根元に輪ゴムをつけ、人がいないときに上から擦ってやった。
もし薫樹と涼介と出会い方が逆であったらどうだろうか。
――こっそりと芳香は妄想を愉しむ。
「君の足を研究させてよ」
薫樹に変わり、爽やかにミント王子に言われ検体になったと想像する。
(すっきりして終わりそうかな)
「失礼、シンデレラ」
無表情な薫樹に靴を履かされる。
(やっばーい。すっごいドキドキする)
はあはあしていると真菜が心配して顔を覗き込む。
「どうかした、芳香ちゃん、顔赤いよ」
「え、そう? 今日暑いもんね」
「ん、夏日だね」
薫樹のことを考えると胸がどきどきして、彼の指先を嗅ぎたくなる。
「ねえ、真菜ちゃん、いつまで好きな人のことを考えるとドキドキするのかな。結婚してもドキドキするのかなあ」
「ふふっ、芳香ちゃんはときめいてるねえ」
「え、あ、うん」
「私はなんかときめいたことないんだよねえ」
「へー、そうなんだあ」
「うん、興奮することはあるけどね。それってドキドキじゃないよね」
「そ、そうだね、なんか違うね」
赤面する芳香に真菜はニヤニヤする。
「まあでもさ、相手のことを想う気持ちがあるのが大事じゃないかな。ドキドキでもワクワクでも」
真菜のさっぱりとした回答はいつ聞いても気持ちが良い。想う人がいることは幸せなことだと芳香は実感した。
――真菜は芳香と別れてスーパーに立ち寄った。
恋人の鳥居和也は隣同士に住んでいるので、結婚を機に二人でアパートを借りることにしている。
今はお互いの家を行き来して、和也の母親と一緒に料理を作ったり、また真菜の家に和也がやってきて夕飯を食べたりする。今日は真菜の家で彼女が夕飯を作る。
二人が結婚すると言い始めたとき双方の両親は非常に驚いたが、もともと仲の良い隣人であったため、すぐに満場一致、万歳という状況になった。
スムーズな結婚なので楽に事を運べるのだが一つ問題なのがセックスに関してだ。
真菜と和也が家族同然なので二人で部屋に居ても、お互いの家族が遠慮なく平気で出入りしてくる。
「はやく二人で暮らしたいなあ」
家族が目の前にいない隙に、真菜は和也をこっそりいじめる。昨日は和也のペニスの根元に輪ゴムをつけ、人がいないときに上から擦ってやった。