大嫌いの先にあるもの【番外編】
「オリオン座が見えるね」
夜空を見上げた黒須が言った。
せっかくだから上まで行ってみようと黒須が屋上まで連れて来てくれた。
「空気が冷たいな。春音ちゃん、寒くないか?」
不思議と寒さは感じない。それよりも今、こうして黒須と星空を見上げている事に胸がドキドキする。
「大丈夫です」
「絶対寒いよ。病院着、薄いでしょ」
上下とも病院から借りた水色の服だった。
「どうぞ」
スーツの上着を脱ぐと黒須が肩にかけてくれる。
「黒須、寒くないの?」
「大丈夫、大丈夫、ハックシュン!」
ベスト姿の黒須がくしゃみをした。
「寒いんでしょ?」
「寒くないって。今のは誰かが噂をしたから。よく噂されるんだよ。多分、電話していた相沢だな。途中で切ったから文句を言ってるんだ」
「ごめんなさい。私のせいで。あの、電話して下さい。私もう病室に戻りますから」
「かけ直すほど、大した話じゃないよ。それより座らない?丁度いいベンチがあそこにあるけど」
黒須が顔を向けた方にベンチがあった。
夜空を見上げた黒須が言った。
せっかくだから上まで行ってみようと黒須が屋上まで連れて来てくれた。
「空気が冷たいな。春音ちゃん、寒くないか?」
不思議と寒さは感じない。それよりも今、こうして黒須と星空を見上げている事に胸がドキドキする。
「大丈夫です」
「絶対寒いよ。病院着、薄いでしょ」
上下とも病院から借りた水色の服だった。
「どうぞ」
スーツの上着を脱ぐと黒須が肩にかけてくれる。
「黒須、寒くないの?」
「大丈夫、大丈夫、ハックシュン!」
ベスト姿の黒須がくしゃみをした。
「寒いんでしょ?」
「寒くないって。今のは誰かが噂をしたから。よく噂されるんだよ。多分、電話していた相沢だな。途中で切ったから文句を言ってるんだ」
「ごめんなさい。私のせいで。あの、電話して下さい。私もう病室に戻りますから」
「かけ直すほど、大した話じゃないよ。それより座らない?丁度いいベンチがあそこにあるけど」
黒須が顔を向けた方にベンチがあった。