"全く興味がない"それだけだった
「それに俺はお前と違ってモテるからな!」


ミケーレに群がるのはランドリゲス公爵家の名の恩恵にあずかりたい令嬢ばかりだ。
それに頭のいい令嬢達は皆、分かっている。
ミケーレに媚を売っても何も得られないことを。

(どうして気付かないのかしら‥)

仁王立ちで堂々と言ってのけるミケーレの愚かさが浮き彫りになっていく。
きっと次の相手も、この男の虚栄に苦しめられることだろう。

(まぁ、次があればいいけど)



「ミケーレ様が婚約者であるありがたみですか‥‥今、御自分が言った言葉を、次にわたくしに会う時まで忘れないで下さいませ」




「‥なっ、待て!ソフィーア」

「では、ご機嫌よう」


これ以上この男といたところで、不快感は増すばかりだ。
ソフィーアはミケーレの横をすり抜けて、早々にその場を立ち去った。

馬車に乗り込んだソフィーアは先程の映像を確認する。
そしてミケーレのサインを見て笑みをこぼした。


「ふふっ!」


ご機嫌で家に帰ったソフィーアをレンドルター伯爵と夫人は心配そうに迎え入れた。


「お父様、お母様、只今戻りました」

「ソフィーア‥大丈夫だったか?」

「今日は機嫌が良さそうだけど、何かいいことがあったの?」

「えぇ、とっても」
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