双子ママですが、別れたはずの御曹司に深愛で娶られました
慣れない展開にぐるぐると頭の中で考えていたら、楢崎さんが腕時計を見て言った。
「いや。気にしないで。ところで古関さんって、この後も時間ある?」
「はい。特に予定はないので」
精いっぱい平静を装って返した。本当は、心臓がバクバク鳴っている。
こんなやりとりも慣れてないし、挙動不審になってしまっているのではないかと心配になっていた矢先。
「じゃあ、映画でも観に行かない?」
「えっ。は、はい」
変に意識しすぎていたのもあり、深く考える余裕もなく即答してしまう。
これじゃ、この後の流れになにか期待していたみたいじゃない。
一気に恥ずかしくなって、顔を上げられなくなる。頬だけではなく、きっと耳まで真っ赤だ。
気を鎮めようと努力していると、楢崎さんは私の心を見透かしているかのような温情に満ちた瞳で私と見てくすっと笑った。
映画館までは、楢崎さんの車で移動した。
プライベートで男性と車でふたりきりになるのは初めてで、ドキドキした。
選んだ上映作品は今話題のアクション映画。数年ぶりの映画館はいろいろと変化しているようで、私は今回楢崎さんの勧めでシートが動いたり物語のシチュエーションに合わせてほのかに香りがしてきたりするシアターを利用した。より大きなスクリーンと身体の奥まで響く重低音に驚きながらも物語に没入し、あっという間に上映が終わる。
映画館を出たのは六時頃。施設を出た私たちは、車を止めている提携駐車場に向かって歩く。
「やっぱり映画館で観るのは自宅で観るのとは違いますね。特に音が。しかもシートも揺れたりして、初めはびっくりして心臓がバクバクでした」
「ドキッとするよね。ジャンル的にも大きな音や振動が続く作品だったし」
「もう映画っていうよりちょっとしたアトラクションですね。楽しかった」
「僕も。誰かと一緒だとこうして映画が終わった後の時間が楽しいって初めてわかった」
私はおずおずと尋ねる。
「いつもは、ひとりで?」
今の言い方だと、そういうふうに捉えられる。
楢崎さんは頷いて答えた。
「うん。ああ、でも言うほどなかなか観に来る時間はないんだけど。代わりに家で観たりしてるかな」
「そうなんですね。忙しいですもんね」
カフェでボールペンを落とした時も、確かに彼は忙しそうな雰囲気だったのを思い出す。
「いや。気にしないで。ところで古関さんって、この後も時間ある?」
「はい。特に予定はないので」
精いっぱい平静を装って返した。本当は、心臓がバクバク鳴っている。
こんなやりとりも慣れてないし、挙動不審になってしまっているのではないかと心配になっていた矢先。
「じゃあ、映画でも観に行かない?」
「えっ。は、はい」
変に意識しすぎていたのもあり、深く考える余裕もなく即答してしまう。
これじゃ、この後の流れになにか期待していたみたいじゃない。
一気に恥ずかしくなって、顔を上げられなくなる。頬だけではなく、きっと耳まで真っ赤だ。
気を鎮めようと努力していると、楢崎さんは私の心を見透かしているかのような温情に満ちた瞳で私と見てくすっと笑った。
映画館までは、楢崎さんの車で移動した。
プライベートで男性と車でふたりきりになるのは初めてで、ドキドキした。
選んだ上映作品は今話題のアクション映画。数年ぶりの映画館はいろいろと変化しているようで、私は今回楢崎さんの勧めでシートが動いたり物語のシチュエーションに合わせてほのかに香りがしてきたりするシアターを利用した。より大きなスクリーンと身体の奥まで響く重低音に驚きながらも物語に没入し、あっという間に上映が終わる。
映画館を出たのは六時頃。施設を出た私たちは、車を止めている提携駐車場に向かって歩く。
「やっぱり映画館で観るのは自宅で観るのとは違いますね。特に音が。しかもシートも揺れたりして、初めはびっくりして心臓がバクバクでした」
「ドキッとするよね。ジャンル的にも大きな音や振動が続く作品だったし」
「もう映画っていうよりちょっとしたアトラクションですね。楽しかった」
「僕も。誰かと一緒だとこうして映画が終わった後の時間が楽しいって初めてわかった」
私はおずおずと尋ねる。
「いつもは、ひとりで?」
今の言い方だと、そういうふうに捉えられる。
楢崎さんは頷いて答えた。
「うん。ああ、でも言うほどなかなか観に来る時間はないんだけど。代わりに家で観たりしてるかな」
「そうなんですね。忙しいですもんね」
カフェでボールペンを落とした時も、確かに彼は忙しそうな雰囲気だったのを思い出す。