冷厳な不動産王の契約激愛婚【極上四天王シリーズ】
当たり障りのないようにお断りをして足を踏み出した瞬間、腕をつかまれてしまった。


「なるほど。俺から一刻も早く離れたいということだな」
「と、とんでもない!」


若干心の中の声を読まれていて焦る。

一刻も早く離れたいというわけではないけれど、プライベートがまったく見えない彼と会話を膨らませる自信がないのだ。

……ということは、早く離れたいのか。

自分の気持ちがよくわからなくなり混乱していると、彼はあからさまにため息をついた。


「不動産投資について話してもいいと思ったんだが」
「お願いします!」


手のひらを返すようだと思ったけれど、不動産投資について教えてもらえるならぜひ聞きたい。

様々な本を読んだり、そうしたセミナーに顔を出したりするものの、実際に不動産投資をしている人のノウハウを聞くのが一番役立つ。

しかも彼は凄腕投資家なのだから、最高の講師だと言っていい。


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