これって政略結婚じゃないんですか? ー彼が指輪をしている理由ー
お見合いの練習の経緯から昨日の結納まで、私の話を聞いた弘樹は驚きを隠せないでいる。
弘樹は私が最後まで話し終えると、状況は理解したと前置きをした上で口を開く。
「へえ……幼馴染とお見合いねえ……しかも結納当日に、晶紀がプレゼントした覚えのない指輪をしてるって……何じゃそりゃ」
そう、本当に何じゃそりゃ状態なのだ。
そもそも私は、アクセサリーの類には全くと言っていいくらい興味がない。昨日結納の席でもらった指輪にしたって、婚約指輪というくらいだからそれなりに高級品だという認識で、ブランドなんてさっぱりわからない。
「でしょう? 意味わかんないよね。で、弘樹はどう思う? 今さらながらなんだけど、私、本当に徹也くんと結婚してもいいのかな?」
「『結婚してもいいのかな』って、二次元にしかときめいたことのない晶紀がそれを言う? それにその婚約者って、晶紀のBL好きなこと、知ってるの?」
「二次元オタクってのは知ってるけど、BLに関しては知らないと思う……」
私の言葉に、弘樹はそうだよなと溜め息を吐いた。
「まあ、晶紀の幼馴染なんだから、晶紀の生態についてはある程度理解はあるだろうし、今さらバレたところで問題はないと思うけど……」
何やら失礼なことを弘樹はブツブツと呟いている。私の生態って、私は珍獣かっ。そう突っ込もうとしたときだった。
弘樹は私が最後まで話し終えると、状況は理解したと前置きをした上で口を開く。
「へえ……幼馴染とお見合いねえ……しかも結納当日に、晶紀がプレゼントした覚えのない指輪をしてるって……何じゃそりゃ」
そう、本当に何じゃそりゃ状態なのだ。
そもそも私は、アクセサリーの類には全くと言っていいくらい興味がない。昨日結納の席でもらった指輪にしたって、婚約指輪というくらいだからそれなりに高級品だという認識で、ブランドなんてさっぱりわからない。
「でしょう? 意味わかんないよね。で、弘樹はどう思う? 今さらながらなんだけど、私、本当に徹也くんと結婚してもいいのかな?」
「『結婚してもいいのかな』って、二次元にしかときめいたことのない晶紀がそれを言う? それにその婚約者って、晶紀のBL好きなこと、知ってるの?」
「二次元オタクってのは知ってるけど、BLに関しては知らないと思う……」
私の言葉に、弘樹はそうだよなと溜め息を吐いた。
「まあ、晶紀の幼馴染なんだから、晶紀の生態についてはある程度理解はあるだろうし、今さらバレたところで問題はないと思うけど……」
何やら失礼なことを弘樹はブツブツと呟いている。私の生態って、私は珍獣かっ。そう突っ込もうとしたときだった。