その溺愛は後出し不可です!!
部屋に入ってからの事は正直言ってよく覚えていない。昴はまるでタガが外れた獰猛なケダモノのようだった。
靴を脱ぐ間も与えられず壁に押し付けられる。唇が腫れるぐらい何度も顔が往復した。
ブラウスのボタンがいくつか弾け飛んだ気がする。
「す、ばるくん……」
ねだるように甘えて名前を呼ぶと、昴は嬉しそうに果歩の身体への愛撫を深めた。
「も、だ……め……」
「続きはベッドで……な」
息を弾ませた昴は頬にキスをすると、骨抜きになった果歩を軽々と持ち上げた。
ベッドに横たえられた果歩は昴の手によって中途半端に脱がされていた服をすべて剥ぎ取られ、生まれたままの姿を曝け出された。
頭がおかしくなりそう。
昴は宣言通り隅から隅まで何時間もかけて丹念に果歩の黒子の有無を調べ上げた。
それだけでは飽き足らず、何度も何度も身体をまさぐる。
「まだ……するの……?」
「今度こそ忘れないように身体に覚えさせる。果歩が誰のものか刻みつけてやる」
普段の優しさとは真逆の傲慢さだ。こんなの絶対に忘れられない。
「も……許して……」
体力の限界を迎えた果歩は息も絶え絶えに懇願した。
「俺の顔を見る度に思い出して。何回キスされたか、どうやって愛されたか……。もっとキスして、欲しがってくんなきゃ忘れてたこと、絶対に許さない」
果歩は涙を零した。昴が与える甘い罰を受けられるのは自分なのだという優越感に溺れていく。
「果歩、好きだ」
「わ……たしも……好き……」
幸せと気持ちよさで頭が一杯になり、果歩は逆手でシーツを強く握りしめた。
十年一緒にいても知らなかった昴の雄の顔。
こんなに情熱的な人だとは思わなかった。