円満夫婦ではなかったので

「なんで! 反対しただろ?」

「でも私は理解して欲しいってお願いしたよね?」

今さら何を言っているのだろう。

言い争いのとき、園香ははっきり伝えたはずだ。

彼は失望していたし、園香はそれでも仕方がないと思っていた。

「理解なんてしていない。僕は絶対反対だ」

頑なな態度に園香は溜息を吐いた。

「どうしてそこまで反対するの? 瑞記はあまり家に帰って来ないし、家にいるときも私と一緒に何かする訳じゃないし。私がいなくても何も問題ないと思うんだけど」

はっきりと想い合う夫婦じゃないと言いたかったが、それは言い過ぎかと踏みとどまる。

「結婚したら妻は家に居て欲しいと思ってたんだ。園香だって賛成したじゃないか!」

「結婚するとき、私は専業主婦になると言ったの?」

園香の苛立っていた気持ちが一気に冷え込んだ。
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