ツンデレ副社長は、あの子が気になって仕方ない

タクシーで自宅マンションに帰り、玄関へ連れ込むなりその嫋やかな身体をドアに押し付け、押しつぶすように唇を塞いだ。

「んん、っんぅ……」

驚いて緩んだ隙間から、舌をねじ込む。
歯列を舐め、もっと深くまで味わおうと侵入して行き……奥で縮こまる舌を強引に引きずりだした。

呼吸ごと飲み込むように夢中で舌を絡め、そこから生まれる淫らな音に陶酔する。覚えのある甘やかな感覚に、ビリビリと背筋が粟だった。

「いけませんっ私もう家にっ帰……」

弱弱しい手が、オレを拒もうと胸を押してくる。

逃がすものかと、一旦口づけを解き、膝裏に腕を差し込んで抱き上げた。

ジタバタとパニック気味に慌てる身体を寝室へ運び、ベッドへ放り投げる。

「貴志さん! 何考えてるんですかっ」

溺れるように跳ねた上半身を懸命に起こしながら叫ぶ織江。
あぁそうか、と合点してデニムのポケットから財布を取り出した。

「ほら、前払いなんだろう?」
札入れに入っていた万札をすべてサイドテーブルへ置き、「オレのものになると約束するなら、こいつもくれてやる」とブラックカードも放る。

「限度額はナシ。なんでも好きな物を買えるぞ。嬉しいだろう」

嗤って言いながら彼女の上に覆いかぶさり、投げ出された四肢を自分のそれで拘束した。

「何言って……」

双眸を見開きながら、切なげに睫毛を震わせる彼女。
まるで傷ついたようにその瞳が潤んでいることに気づいて、ドキリとした。

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