ツンデレ副社長は、あの子が気になって仕方ない

押し付けられた圧倒的な熱量に、衝撃が走る。

「っ、っ、……!」

みっしりと隘路を埋めていく熱塊。
はくはくと浅い呼吸をこぼしながら、同時に頭のどこかでホッとしていた。
こんな凹凸に乏しい身体でも、彼はちゃんと感じてくれるんだって伝わってきたから。

「っく、……」

苦し気な息遣いを耳が拾い、視線を持ち上げた。
何かに耐えるように彼は余裕なく頬を歪めている。

「も、う、ごいて……好きにして、いいから」

溢れそうになる切ない想いをひた隠して言う。
彼の喉が、ゴクリと音を立てた。


「っきゃあっ……!」

そして始まった律動――私は何度も爪先でシーツを蹴り、襲い来る衝撃を受け止めた。それはまるで、私のすべてを味わいつくそうとするかのような荒々しい動きで……

うっすらと開けた視界に、焦がれ続けた相手が映る。
ギリシャ彫刻のように滑らかな素肌へ汗を滲ませ、しっとり湿った前髪の間からこちらを強く見据えて。
私を揺さぶる彼は、滴るような色気にあふれている。

恍惚としつつ、激しさを増していくその動きに身を任せる。

幸せだった。
ずっと好きだった人に、一晩限りの遊びとはいえこんなに情熱的に求められて。

それ以上に何を望むっていうの?

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