ループ11回目の聖女ですが、隣国でポーション作って幸せになります!2
「最初から、手を取り合う可能性を否定する必要もないと思うんですよね――なんて、ちょっと偉そうでしたか」

 思わず苦笑い。
 シアの考えていることくらい、ヨアキムもきっと考えている。よけいな発言をしてしまった。

「それに、あのふたりなら、大丈夫ですよ。きっと――ヨアキムさんも、それはわかっているのでしょう?」

 シアの視線の先では、アンセルムが一生懸命エドに話しかけている。
 エドの浮かべている穏やかな笑みも、アンセルムが浮かべている真摯な表情もシアの目にはまぶしく映る。
 あえてシアに確認しなくたって、あのふたりなら大丈夫。

「あなたは、陛下を信頼しているのですね」
「もちろん。だって、私に居場所と役目をくれた人だもの。信頼しないで、どうするんですか?」

 聖女の祠で暮らしていた頃とは違う。今のシアには居場所があって、やるべきことがあって、一緒に生きていきたい人達がいる。それだけで十分だ。
 

 * * *



 王宮に戻って、エドは真っ先に執務室に向かった。もう夕方近いけれど、まだやらなければならないことは山のようにある。

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