とある会社の色んな恋

「………?」
「?じゃねぇよ。
かわいいよ…木下は」

宮森の暖かくて、甘くて、優しい声が心の中で溶けた時、
イチゴのシュークリームを食べた時と同じように
とろけるような幸せな感覚になった…

「い…色んな女の子に言ってんでしょ…?」
「は?言ってねーよ」
「お世辞にしても無理あるよ…」

あぁ、もう!なんで私はこんなに
かわいくないんだろう!

本当は嬉しいのに、素直に言えない…!

だってそんなこと今まで一度も
言われたことなんてなくて…


……


『間もなく、終点、港しざきー、港しざきです』

乗客たちが下車する準備をする気配がする。

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