大嫌いと言われた元カレに再会したら、息子ごと溺愛が待っていました
「なんで……っ!」

拓也の悲痛な声が響く。公園内で遊んでいる子どもたちの母親がちらちらとこちらへと視線を向けてくる。あからさまに揉めているとわかる雰囲気だからだろう。

「もう行ってもいい? 寒いところにいると、お腹の子に障るから」

悪いのは全部私だと彼が思うように淡々と告げた。彼に責任なんて感じさせない。

自己犠牲なんてかっこつけてるわけじゃない。ただ、大好きな人に幸せになってほしいだけだ。妊娠がわかって一生分くらいは泣いたから、彼の前で出る涙は残していない。

「お前なんて、大嫌いだ。もう二度と顔も見たくない」
「そう……私は、拓也のこと、大好きだったよ」

拓也の目に涙が溜まる。ならばどうして、そんな目を向けられ、私は黙って踵を返した。
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