大嫌いと言われた元カレに再会したら、息子ごと溺愛が待っていました
「そのとき、寧子の力になりたかった」
「ワンダープレイに派遣されてからは、うそみたいに働きやすくなったの。嬉しかった。あなたの言葉」
──いや、早く帰ってやれ。三年生とはいえ、まだ子どもだ。君が遅くなったら心配するだろう?
子どもが可哀想だから帰ってやれ、と言われることはよくあったが、心配するから早く帰れと言われたのは初めてだった。
「だからあのとき、泣きそうになってたのか」
「いい会社よね。あなたが社員を守ってくれるから、みんな頑張ろうって思えるんじゃない? 明るくて雰囲気がいいもの」
「昔さ、お腹が大きくなった社員を見て、やっぱり寧子を思い出したんだ。歩くのも大変そうなのに忙しい時期だとなかなか帰れない。子どもがまだ小さいからって申し訳なさそうに帰っていく社員もいた。もしかしたら寧子も同じような苦労をしてるかもしれないって思ったんだ。それで使命感に駆られた。幸い、制度を変えられる立場にあったしな」
「そうだったの」
「あぁ、お前は俺より金持ちの男に嫁いで幸せになってるって認めたくなかったんだよな。幸せになっていてほしいのに、俺以外の男と幸せになるのは許せないなんて、ひどい男だろう?」
「私だって、同じ気持ちだった。あなたに幸せになってほしいって嘘をついて逃げたのに、あなたがほかの誰かと幸せになる姿は見たくなかった。それに、もし本当のことを言ったら家族になれたかなって想像もしたし」
「想像してくれ、もっと。俺はもう、お前を離すつもりはないから」
背後から手を取られて、左手の薬指にダイアモンドのついた細いリングが嵌められる。
「ワンダープレイに派遣されてからは、うそみたいに働きやすくなったの。嬉しかった。あなたの言葉」
──いや、早く帰ってやれ。三年生とはいえ、まだ子どもだ。君が遅くなったら心配するだろう?
子どもが可哀想だから帰ってやれ、と言われることはよくあったが、心配するから早く帰れと言われたのは初めてだった。
「だからあのとき、泣きそうになってたのか」
「いい会社よね。あなたが社員を守ってくれるから、みんな頑張ろうって思えるんじゃない? 明るくて雰囲気がいいもの」
「昔さ、お腹が大きくなった社員を見て、やっぱり寧子を思い出したんだ。歩くのも大変そうなのに忙しい時期だとなかなか帰れない。子どもがまだ小さいからって申し訳なさそうに帰っていく社員もいた。もしかしたら寧子も同じような苦労をしてるかもしれないって思ったんだ。それで使命感に駆られた。幸い、制度を変えられる立場にあったしな」
「そうだったの」
「あぁ、お前は俺より金持ちの男に嫁いで幸せになってるって認めたくなかったんだよな。幸せになっていてほしいのに、俺以外の男と幸せになるのは許せないなんて、ひどい男だろう?」
「私だって、同じ気持ちだった。あなたに幸せになってほしいって嘘をついて逃げたのに、あなたがほかの誰かと幸せになる姿は見たくなかった。それに、もし本当のことを言ったら家族になれたかなって想像もしたし」
「想像してくれ、もっと。俺はもう、お前を離すつもりはないから」
背後から手を取られて、左手の薬指にダイアモンドのついた細いリングが嵌められる。