23時のシンデレラ〜ベッドの上で初めての魔法をかけられて〜

私は、10階の事務所からエレベーターに飛び乗り、副社長室のドアをノックした。  

「入れよ」

ドアノブを捻って、部屋に入れば、上質な黒皮のソファーで、長い足を組んだ、颯が待っていた。

「おい、美弥、ストップ」

「え?」

颯は、立ち上がると、副社長室の扉の鍵をかチャリと閉めた。

「ちょっと、颯?」

そのまま颯は、私をあっという間に、軽々と横抱きにする。

「きゃあぁっ」

「ばかっ、黙れ」

「下ろしてっ!」

訳がわからない。颯に、いきなり呼び出されて、部屋の鍵を閉めて、お姫様抱っこをされている。

颯は、呆れた顔をしながら、そっと、ソファーに私を下ろした。そして片足を持ち上げられると、黒いパンプスを片方脱がされる。

「ちょっ、何っ?!、やだやだ、離してっ」

「お前な、勘違いしてんじゃねぇよっ」

颯の切長の瞳が、きゅっと細くなる。

「消毒してやるから」

(消毒?)

「えっ、颯っ」

颯は、そのまま、私の片足を肩に担ぎあげる。

ーーーーすぐにビリッと何かが破ける音がした。
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