23時のシンデレラ〜ベッドの上で初めての魔法をかけられて〜
「ちなみに、一人用のダイニングとベッドは処分してもらった、勝手にごめん」  

颯が珍しく、一瞬目線を逸らした。

「……二人で住むから、何でも、二人で使えるものが良かったから」 

目を丸くした私を見ると、颯が、切長の瞳をきゅっと細めた。 

「なんだよ」

「ううん、宜しくね」

素直に颯の、言葉が嬉しかった。

これから二人で一緒に暮らして、もっともっと颯の事が知りたい。そして、私の事ももっと知ってほしいから。  

「ま、これで、美弥の家屋も家財も差し押さえだな、もう何処にも行かせないから」

颯が、腕組みしながら、少しだけ首を傾けると、緩やかに笑った。
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