23時のシンデレラ〜ベッドの上で初めての魔法をかけられて〜
「僕……初恋の子が忘れられないんで」
「は?お前、少女漫画の見過ぎか?」
北沢は、鼻で笑った。
「女の子とヤることしか考えてない颯先輩には、わかんないっすよ」
「そうだな、女なんて、俺には、セックスの対象でしかないよ。向こうだって、俺の親父の肩書きで寄ってきてるだけだしな」
吐き捨てる様に呟いた俺を見ながら、北沢がボソリと呟いた。
「でも……突然引っ越してから、ずっと、会えてないんですよね。いつか……もう一度会えたら……」
ーーーー北沢はこの後、なんて言ったんだっけ?
俺は、深く呼吸を吐き出すと、すぐに美弥にラインを送った。詳しい話は、あとだ。とりあえず、北沢には近づかせられない。なんならグループ異動か部署異動でも構わない。
でもーーーー美弥はどう思ってるのだろうか?
幼なじみの北沢との再会を喜んでいるのだろうか?
俺の前では特に北沢の話は出なかったが、俺が知らないだけで、ラインでは、よく、やり取りをしてるのだろうか。
「こんな事ってアリかよ……」
ーーーー北沢の初恋相手と俺のシンデレラが、同じ美弥だったなんて。