23時のシンデレラ〜ベッドの上で初めての魔法をかけられて〜
真っ赤になった私は、何も言えずに、目の前のマグカップに手をかけたまま、少しだけ俯いた。
「副社長、来てたよ、此処に」
「え?此処に来てた?」
麻美が、事務所扉を指差した。
「美弥ちゃんが、資料室いってる時かな?副社長が、綾乃知らないかって、わざわざ事務所まで来てたから、皆驚いてた」
「そ、うなんだ……」
「うん、あんなに慌てた、副社長も初めて見たから、付き合ってるのかなって」
「あ……その……私なんて……多分遊びだと思うけど」
麻美が、誰かに言うようなタイプにも見えなかったし、颯の女遊びが有名ならば、例え、麻美の口から、社内の皆んなにバレても誰も騒がないような気もした。
1ヶ月後には、颯は、また違う女の子を連れているのだろうか。
「美弥ちゃんは、違う気がするけどな……」
「……え?」
何故、いち営業アシスタントの麻美が、颯の事をそう思うのか不思議に思った。
「副社長がここに来た時、美弥ちゃんの事、本気で心配してるように見えたし……。美弥ちゃんも……もし本当に好きなら、立場とか、育った環境とか気にするよりも、心を大事にしたらいいと思うよ」
「麻美ちゃん……」
「私も好きな人いるんだ、身分違いの恋ってやつなんだけどね、一目惚れで」
「一目惚れ?」
「うん、本当、偶然なんだけど、一目見て、その笑顔が忘れられなくて……」
その瞬間、記憶の端っこが、糸電話みたいにピンッと引っ張られて、脳の中から、記憶の書類が引っ張り出される感覚がする。
私には、恋とはいかないが、随分前に一度だけ、偶然出会った男の子がいる。少年みたいに笑う笑顔に見惚れたことがある。
ーーーー顔が思い出せないけれど。
「あ、ごめんね、急にこんな話。またゆっくり聞いて」
こちらを見て、いつものようにニコッと笑った麻美は、どこか寂しげに見えた。
「あ、あと、美弥ちゃん、実はね」
麻美が、言葉を続けようとした時だった、ガチャリと事務所の扉が開いた。
「副社長、来てたよ、此処に」
「え?此処に来てた?」
麻美が、事務所扉を指差した。
「美弥ちゃんが、資料室いってる時かな?副社長が、綾乃知らないかって、わざわざ事務所まで来てたから、皆驚いてた」
「そ、うなんだ……」
「うん、あんなに慌てた、副社長も初めて見たから、付き合ってるのかなって」
「あ……その……私なんて……多分遊びだと思うけど」
麻美が、誰かに言うようなタイプにも見えなかったし、颯の女遊びが有名ならば、例え、麻美の口から、社内の皆んなにバレても誰も騒がないような気もした。
1ヶ月後には、颯は、また違う女の子を連れているのだろうか。
「美弥ちゃんは、違う気がするけどな……」
「……え?」
何故、いち営業アシスタントの麻美が、颯の事をそう思うのか不思議に思った。
「副社長がここに来た時、美弥ちゃんの事、本気で心配してるように見えたし……。美弥ちゃんも……もし本当に好きなら、立場とか、育った環境とか気にするよりも、心を大事にしたらいいと思うよ」
「麻美ちゃん……」
「私も好きな人いるんだ、身分違いの恋ってやつなんだけどね、一目惚れで」
「一目惚れ?」
「うん、本当、偶然なんだけど、一目見て、その笑顔が忘れられなくて……」
その瞬間、記憶の端っこが、糸電話みたいにピンッと引っ張られて、脳の中から、記憶の書類が引っ張り出される感覚がする。
私には、恋とはいかないが、随分前に一度だけ、偶然出会った男の子がいる。少年みたいに笑う笑顔に見惚れたことがある。
ーーーー顔が思い出せないけれど。
「あ、ごめんね、急にこんな話。またゆっくり聞いて」
こちらを見て、いつものようにニコッと笑った麻美は、どこか寂しげに見えた。
「あ、あと、美弥ちゃん、実はね」
麻美が、言葉を続けようとした時だった、ガチャリと事務所の扉が開いた。