23時のシンデレラ〜ベッドの上で初めての魔法をかけられて〜
「ココア飲みながら、千歳くん、よく、おままごとごっこ、付き合ってくれてたね」

「気づいた?俺、お母さん役、本当は、マジで恥ずかしかったんだけどさ、美弥が、子供役したがってさ」

「そうだったね」

思わず、声を上げて笑った私を見ながら、千歳も嬉しそうに笑った。

「美弥は、笑ってる方が、可愛いよ」

「もう、急にそんな事言われたら、恥ずかしいよ」

「何で?」

千歳の長い指が、私の顎に添えられる。

「何で恥ずかしいの?それって、ちゃんと僕の事、意識してくれてるから?」

「千歳、くん?」

「あれ、本気だよ、僕のこと考えてって、そういう意味だから」

そういう意味というのは、男女の恋愛関係で合っているのだろうか?千歳くんが……私に……?

「えっと……」

千歳の顔はそのまま、ゆっくり近づいてくる。心臓が、とくとく音を立てて、顔が熱くなる。

「待っ……」

軽く、千歳の胸を突いたら、そのまま千歳に抱きしめられた。

「……キスされると思った?」

耳元から、紡がれる、颯とは違う、低くて優しい声に体がこわばった。

千歳が、途端に、安心できる幼なじみから、男の人になる。


ーーーー「何してんだよ」

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