green mist      ~あなただから~
  それほど混んでおらず、スムーズにテーブルに着く事が出来た。

 うふふっ

「何か、面白い事でもありますか?」

 あっ。心の中で笑っていたつもりが、顔に出てしまったようだ。


「あはははっ。『うぎゃあ』って言いましたよね」

 映画館での時川さんの悲鳴を思い出して、笑いを堪えられなくなっていた。


「水野さんだって、『ひょえー』とか、かなりおかしな悲鳴でしたよ……」

「もっと、可愛い悲鳴だったと思いますけど。流石に、弁護士さんでも恐竜に法律は通じまでせんよね」


「恐竜の時代でしたら、弁護士になんてなりませんよ」

「ああ。ウルトラマンとか?」

「ウルトラマンが戦うのは恐竜じゃなくて、怪獣でしょ?」

「あっ、そうか。あははははっ」

 なんだか面白くて仕方ない。


「映画はよく見に来られるのですか?」

 頼んだパスタがテーブルに運ばれて来た。


「いただきます」

 以前食べた時より、パスタが凄く美味しく感じる。食べながらも映画の話が続き、楽しくて仕方ない。


「じゃあ、今度は、泣ける邦画を見にきましょうか?」

「はい! でも、この恐竜シリーズ、絶対続編出ますよね。また、見に来ましょう?」


「仕方ないですね……」と、言いながら、彼は笑みを見せてくれた。
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