2番ではダメですか?~腹黒御曹司は恋も仕事もトップじゃなきゃ満足しない~
翌日の休み、役所に寄ったあとは準一朗さんと一緒に港へ向かった。
今日は私たちの結婚式なのだ。

「ほんとに貸し切ったんですね」

「そうだが?」

港には立派なクルーズ船が泊まっている。
どうせなら一生に一度、記憶に残る結婚式にしようと準一朗さんは船を貸し切っての結婚式を提案してきた。
さすがにそれは……と思っていたが彼はノリノリで、実現したというわけだ。

「できたわよー」

杏華さんに声をかけられ、準一朗さんが控え室に入ってくる。
今日のメイクは杏華さんにお願いしていた。

「……綺麗だ」

ぽそっと呟くように言った準一朗さんは、珍しく照れているようだった。

「そう、ですか……?」

椅子から立ち上がり、杏華さんが置いてくれた姿見で全身を確認する。
そこに立っていたのはとても美しい女性だった。

「え……?」

シンプルなAラインのドレスが、私を美しく引き立てる。
サテン生地の上には全体にレースがかけられているおかげで、上品でいてなおかつクラシカルなイメージだ。
さらに、オフショルダー部分はレース生地だけなので、首周りを女性らしく、綺麗にみせていた。
ドレスにあわせてきっちりセットされた黒髪と、ティアラがまたよくマッチしている。
そしてなにより、顔が。

「凄く綺麗……」

「だろ?」

自分のことのようにドヤ顔の準一朗さんに何度も頷く。
前に杏華さんにメイクレッスンを受けたときも、メイクひとつでこんなに変わるものなんだと思ったが、今日の私は別人かと思うほど綺麗だった。
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