可愛がってあげたい、強がりなきみを。 〜国民的イケメン俳優に出会った直後から全身全霊で溺愛されてます〜
 でも……

 わたしの結婚相手が、人気絶頂でテレビドラマやバラエティに引っ張りだこの榊原宗介だと知ったら、仰天するだろうな。

 まだ、未来の夫は俳優だとしか伝えていない。

 もちろん両親がまわりの人に吹聴するとは思っていないけれど。

 この結婚が他人に知られてはいけないことを、電話ではなく、口頭できちんと伝えてからがほうがいいと思ったから。

 宗介さんは立ちあがり、カバンが置いてあるところまで行った。
 そして、そのなかからクリアファイルに入れた婚姻届を手に戻ってきた。

「亮介が役所に届けに行ってくれることになってる」
「亮介さんが?」
「ああ、入籍日はどうする? 郁美の希望はあるか?」

「うーん、せっかくだから1月1日がいいかな」
「俺もそう思ってた。めでたいしな」

「でも、亮介さんの都合はどうだろう」
「あいつはいつでもいいと言っていたぞ」
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