このキョーダイ、じつはワケありでして。




「俺の…せいなんです」



そしてとうとう兄へと頭を下げた緒方 志摩。


嫌がらせのことを知っていた唯一。

けれど彼は彼で、どうにか上手く事を運ばせようとしていたんだ。



「まさかここまでとは思ってなくて…、俺も…浅はかでした」


「べつに平気ですよ」


「平気じゃないよ。そんな姿にされて平気なわけないじゃん」



なに言ってもダメな気がした。

ここまでの罪悪感をあなたが感じてくれることも、私としては予想外。


いつもどおりヘラヘラしてくれていたほうが緊張は解れるというのに。



「なにがあったのよ、緒方。四宮のお兄さんも心配してるよ」



黙って見守っていた保険医は、いちばん話しやすい人間に問いかけた。

そんな保険医はどこか時間を気にしている。



「ちょっと先生、このあと実行委員の関係で外さなきゃいけなくて」


「大丈夫です。俺たちもそのほうが…助かりますから」



逆に都合がいいとすぐに答えたのは天瀬で、ホッとした顔でそそくさと教室を出ていった先生。



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