一期一会。−2−
呆気なく、銃弾は放たれる。

向かった先は、和。

私は、それを見て、息を呑む間もなく体を動かした。

意図は、分かりきったこと。


『和ぁ…っ!』


間に合わないと、彼に当たってしまう。

和の方へ駆け出し、ドンッと突き飛ばした。

次の瞬間、銃撃を浴びた。

パァンと音がして、痛みが弾けた。

『…っ、う…』

味わったこともない、激痛に顔を顰めた。

血が飛び散って、お腹を押さえ、崩れ落ちる。

「…っ、彩羽!?」

和は、起こった状況に、啞然としていたけど、怪我はなく、無事だ。

…よかった、間に合った…。

「ふっ、あははっ!

 まさか、自ら庇うとはね。

 流石だなぁ、“王蝶”」

一歩間違えれば、和の身が危なかった。

それなのに、何で。

傷つけるかもしれないと知っていて、銃を向けるんだ。

パチパチと、銃を持ちながら手を叩く希月さんは、愉快そうに口元を歪めている。

その笑顔も、作り物なのだろう。

心の中は、きっと、笑ってなどいない。

狂って、ネジが外れた彼は、両手を広げて独りでに語りだす。



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