一期一会。−2−
『…この手は、大切な人を守るために、使って』
和を、守るために。
私の笑顔を、視界に映した希月さんは、途端に号哭しだした。
「…っ、うぁあああ!
ごめん…っ、ごめん!」
一人で、苦しかったね。
一人で、辛かったね。
一人で、寂しかったね。
私の手を強く握り返して、むせび泣く彼に切なく微笑んだ。
もう、大丈夫だよね…?
どうか、いい方へ、変われますように。
安心して、手の力が、抜けた。
瞼が、重たい。
「…っ、彩羽!」
…ソウ君の、声。
大好きな香りに包まれて、うっすら目を開けた。
…お兄ちゃん?
迎えに、来て、くれたの?
意識が混濁としていた。
見上げると、ソウ君の泣き顔。
あぁ…、私、死んでしまうのかもしれない。
やりたいこと、まだまだいっぱい、あったのにな。
「ごめん…ッ、ごめんな…!
…巻き込まないって、決めたのに。
守るって…、誓ったのに!」
ソウ君は、涙脆いから、すぐつられちゃう。
…もう、いいんだよ。
謝らなくて、いいんだよ。