干物のミカタ ~副社長! 今日から私はあなたの味方です!~
「このメールには、友野さんが雅也からトータルへの誘いを受けていた現場写真と書いてあります。それ自体は、事実ですか?」
美琴は小さく頷いた。
「グリーンデザインを辞めて、うちに来て欲しいって……」
「マジで?! でもその場で断ったんでしょ?!」
東がソファに大袈裟にのけ反ったまま、美琴の顔をまじまじと見つめる。
「え……? 断ってないの?」
美琴は何も答えられずに下を向いた。
「それは、迷っているという事ですか?」
「違います!」
美琴は、勢いよく副社長を振り向いてはっとする。
副社長の揺れる瞳には、とても悲しい色が映っていた。
――私はこの人に、こんな悲しい顔をさせたいわけじゃないのに……。
室内はしばらく沈黙が続き、黙り込む二人を見ていた東が口を開く。
「前から気になってたんだけどさ。美琴ちゃんは雅也に何か特別な感情があるの?」
「え……」
「なんでそんなに雅也の事を気にするの? ずっと疑問だったんだ」
東の言葉に、美琴はもう一度副社長を振り返った。
副社長は膝に両肘をついてうつむいている。
その姿を見て美琴ははじめて、自分が結局『SNSの人』という言葉にとらわれたままだったと気がついた。
美琴は小さく頷いた。
「グリーンデザインを辞めて、うちに来て欲しいって……」
「マジで?! でもその場で断ったんでしょ?!」
東がソファに大袈裟にのけ反ったまま、美琴の顔をまじまじと見つめる。
「え……? 断ってないの?」
美琴は何も答えられずに下を向いた。
「それは、迷っているという事ですか?」
「違います!」
美琴は、勢いよく副社長を振り向いてはっとする。
副社長の揺れる瞳には、とても悲しい色が映っていた。
――私はこの人に、こんな悲しい顔をさせたいわけじゃないのに……。
室内はしばらく沈黙が続き、黙り込む二人を見ていた東が口を開く。
「前から気になってたんだけどさ。美琴ちゃんは雅也に何か特別な感情があるの?」
「え……」
「なんでそんなに雅也の事を気にするの? ずっと疑問だったんだ」
東の言葉に、美琴はもう一度副社長を振り返った。
副社長は膝に両肘をついてうつむいている。
その姿を見て美琴ははじめて、自分が結局『SNSの人』という言葉にとらわれたままだったと気がついた。