プリズムアイ
「今日はきつめにいったんじゃないの、落ち込んでたけど」
「二週間前に言っていた期限のやつの進捗聞いたらなにも手に付けてなかったのよ…。こないだまでやってますといっていたのに概要さえ覚えてなかった」
「あー----それは」
きつくもいいたくなるだろう。
「とりあえず一年頑張って使えるようにするけど荷が重いんですよね」
「まあ彼女も頑張っているし」
たしかに仕事は遅い、手伝ったがなんとかやろうとしている。
美司はその言葉に目ざとく反応した。
「それはそうとやけに肩持ちますよね。私の同期の坂田の時ボロクソいっていたのに」
営業部から去った坂田は今は別の会社で働いているらしい。多分彼は営業は向いていなかったのだろう。
「男で仕事できないと当たりが強くなるんだよ」
その雰囲気は部内全部に蔓延し、坂田は慢性的な胃痛を訴えて若干ノイローゼ気味になりやめた。
「あれは見ててかわいそうでしたけど。…藤田は美人は得ですもんね」
「美司もかわいいよ」
「お世辞はいいですよ。そういえばあの子の瞳ってどうなってるんでしょうね。カラコンじゃないですよね。生まれつきなのかな?もしくは病気かもしれないし、聞きづらいのよね」