とある公爵令嬢の華麗なる遊戯〜私、絶対に婚約破棄してみせます〜
「容姿は…まぁ、カッコいい部類に入るんじゃないかな。好みとかにもよるんだろうけど…」
シェスとして街を歩いている時も、女性陣からの熱い視線を送られてるしね。
ロイ・シェラードは客観的に見ても、かなり整った容姿をしているのは事実だ。
ちょっと癪だけどね。
「え…!?何その超優良物件!頭も良くて容姿も良いんでしょ?逆に私なら婚約してもらいたいわ〜」
「もったいない」と呟くアンに私は小さく肩を落とす。
「逆にフローラは、何でその人ダメなの?好みじゃないから?」
不思議そうに私を見つめる問いかける彼女に私は口を開いた。
「好みとかそういう問題じゃないの。あの人とこのまま婚約してしまったら、たぶん私の夢がたたれちゃう。詳しくは説明できないけど…」
「ふーん…。フローラも色々大変なのね。わかった、協力する」
「ありがとう、アン」
アンは昔から私が言いにくいことに関して、深くは追求してこない。
それが彼女に相談しやすい理由の1つでもあった。
空気を読んでくれたアンに感謝をしつつ、私は簡単に事の経緯を説明し始めたのだった――。