とある公爵令嬢の華麗なる遊戯〜私、絶対に婚約破棄してみせます〜
なるべく穏便に済ませたかったけれど、やはり無理な話だったようだ。
ジリジリと、私と少女との距離を詰めてくる男二人組。
私は小さい声で背後の少女に、
「合図したら、通りに向かって走って」
と、耳打ちをした。
少女は、最初こそ戸惑っていたが、真剣な私の表情を見て最後はコクリと頷いてくれる。
「な、なにコソコソしてやがる!」
「おい。ガキにカリカリすんな。二人なんだから負けないって」
そう言いつつ、ゆっくりと距離を詰めてくる男達が私の間合いに入る直前、
「走れ!!」
私が声を発するのとほぼ同時に、少女は通りに向かって全速力でかけていく。
そして、私は急に大声で叫んだ私に怯んでいる二人組に向かって軽く模造刀を振り下ろした。
「…ぐぇっ」
私の剣が片方の男の脇腹をとらえる。
そして、
「…ぎゃ!!」
続けざまにもう片方の男の足を引っ掛けて転ばせた。