【コミカライズ決定】婚約者の浮気相手が子を授かったので
質疑応答の時間では、エルランドもいくつか質問をした。リヴァスを離れていた彼にとっては、やはり今日の研究発表は興味をそそられるものが多いようだ。そして、発表者も質問者がエルランドと知ると、途端に顔を引き締める。
昔と変わらぬ研究発表の場。
そしてとうとう最後の発表の時間となった。壇上に立つのはマルクス。その側にはクラウスが控えている。
ファンヌがエルランドに視線を向けると、彼はじっと前の二人を見据えていた。
マルクスの発表はいつも個性的だ。研究発表の場でもあるのに笑いが起こるのは、マルクスにとっては珍しいことではない。
会場に誰かが入ってきたことにファンヌは気づいた。いつもであれば途中で誰が入って来て、誰がいなくなろうが気にならないのに、なぜか気になってしまった。
(国王陛下……。そうか、クラウス様がいらっしゃるから)
後ろの入り口付近に立っているのは、リヴァスの国王。近くの席に、音も立てずに座る。
マルクスの声が会場には響いていた。
「こちらが私の『調薬』によって生まれた『頭髪を豊かにする薬』ですが。今、豊かな頭髪をお持ちのみなさんも、この『薬』に頼る日が近いうちに訪れることでしょう。さて、ここからがこの『薬』の応用系になります」
クラウスがマルクスに透明な小瓶を二本手渡した。それぞれの小瓶には、色の違う液体が入っている。
昔と変わらぬ研究発表の場。
そしてとうとう最後の発表の時間となった。壇上に立つのはマルクス。その側にはクラウスが控えている。
ファンヌがエルランドに視線を向けると、彼はじっと前の二人を見据えていた。
マルクスの発表はいつも個性的だ。研究発表の場でもあるのに笑いが起こるのは、マルクスにとっては珍しいことではない。
会場に誰かが入ってきたことにファンヌは気づいた。いつもであれば途中で誰が入って来て、誰がいなくなろうが気にならないのに、なぜか気になってしまった。
(国王陛下……。そうか、クラウス様がいらっしゃるから)
後ろの入り口付近に立っているのは、リヴァスの国王。近くの席に、音も立てずに座る。
マルクスの声が会場には響いていた。
「こちらが私の『調薬』によって生まれた『頭髪を豊かにする薬』ですが。今、豊かな頭髪をお持ちのみなさんも、この『薬』に頼る日が近いうちに訪れることでしょう。さて、ここからがこの『薬』の応用系になります」
クラウスがマルクスに透明な小瓶を二本手渡した。それぞれの小瓶には、色の違う液体が入っている。