【コミカライズ決定】婚約者の浮気相手が子を授かったので
そろりとエルランドが立ち上がる。その姿に、ファンヌも思わず息を呑んだ。
もう、エルランドは人の姿を保ってはいなかった。
その姿は獅子。
百獣の王とも言われる獅々である。それが二本の足でしっかりと立っていた。顔は立派な鬣で覆われ、その身体は黄金に輝く長い毛で覆われている。
「エルさん」
ファンヌが名を呼ぶと、エルランドは自身の周囲にいた騎士たちをなぎ倒し、目の前にある机や椅子を放り投げて、ファンヌの元に近づこうとする。
ガシャン、と椅子の一つが窓に当たり、ガラスが散らばった。
「ファンヌ。駄目だ。下がっていなさい」
ファンヌを庇うように立つのはクラウスだった。両手を広げ、彼女の姿をエルランドから隠すかのように。
「うぅっ」
唸り声をあげたエルランドは、自我を忘れたのか、身近にいた騎士たちを片っ端から投げ飛ばし始めた。
「撃ちなさい」
突如と冷淡な声が響く。声がした方へ視線を向けると、国王が獣化したエルランドを睨みつけていた。
「許可をする。その獣の命を奪ってもかまわない。やらなければこちらがやられるからな」
まるで正当防衛を主張するかのように、彼は騎士団へ命じた。
もう、エルランドは人の姿を保ってはいなかった。
その姿は獅子。
百獣の王とも言われる獅々である。それが二本の足でしっかりと立っていた。顔は立派な鬣で覆われ、その身体は黄金に輝く長い毛で覆われている。
「エルさん」
ファンヌが名を呼ぶと、エルランドは自身の周囲にいた騎士たちをなぎ倒し、目の前にある机や椅子を放り投げて、ファンヌの元に近づこうとする。
ガシャン、と椅子の一つが窓に当たり、ガラスが散らばった。
「ファンヌ。駄目だ。下がっていなさい」
ファンヌを庇うように立つのはクラウスだった。両手を広げ、彼女の姿をエルランドから隠すかのように。
「うぅっ」
唸り声をあげたエルランドは、自我を忘れたのか、身近にいた騎士たちを片っ端から投げ飛ばし始めた。
「撃ちなさい」
突如と冷淡な声が響く。声がした方へ視線を向けると、国王が獣化したエルランドを睨みつけていた。
「許可をする。その獣の命を奪ってもかまわない。やらなければこちらがやられるからな」
まるで正当防衛を主張するかのように、彼は騎士団へ命じた。