【コミカライズ決定】婚約者の浮気相手が子を授かったので
「ふっ。何を言うかと思えば。オグレン家の跡継ぎという者が、どうやら頭は足りないようだな」
「頭が足りない。それは、国王陛下の方ではありませんかね? 私の後方にいる彼らに、見覚えはありませんか?」
 ハンネスの言葉によって先に気づいたのは、騎士団に所属していた騎士たちだった。
「お、お前たち……」
「そう。以前は、王国騎士団に所属していた騎士たちです。ですが、それを辞めたため、オグレン侯爵家で私兵団として雇ったわけです。今、この部屋の外は、元騎士団所属であった私兵団が囲んでいますよ」
 その意味を理解した国王は、悔しそうに顔を歪める。
「何が望みだ」
 静かに言葉を放った。
「ですから、あなたの首を。あなたは、このリヴァスの国王に相応しくない」
「ふっ。私が相応しくない? だったら、代わりに誰を国王にするのだ? 私が相応しくないのであれば、他の者も相応しいとは言えないだろう」
 順当にいけば、次期国王は王太子であるクラウスだ。だが、国王がこうなっている以上、彼を国王にという声も潰えてしまうのが目に見えている。
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