【コミカライズ決定】婚約者の浮気相手が子を授かったので
八年前といえば、ファンヌが学校に入学した年だ。その頃はまだ、ファンヌはエルランドと出会っていないはずだ。だが、エルランドはあの学校にいたのだろうか。
ファンヌが十歳であれば、彼は十五歳。エルランドが飛び級で学校を卒業したことは聞いたことがあるが、一体彼はいつからあの学校に通っていたのだろう。
「それはっ……。まだオレもファンヌも子供だったからだ。ファンヌが成人したら伝えようと思っていた」
じっと小さくなって黙っていたエルランドが、とうとう反論を始めた。
「その成人を待っていたら、他にかっさらわれたと言って、嘆いていたのは誰だっけ?」
ランドルフがニヤニヤとした口調で尋ねると、またエルランドは耳を真っ赤にしながら顔を背ける。反論したが、すんなりと負けてしまったようだ。
「あ。そうです。私、リヴァス王国王太子殿下の婚約者だったのですが。それでもよろしいのでしょうか?」
ランドルフの言葉でファンヌは思い出した。クラウスの婚約者であったことを綺麗さっぱりと忘れていた。それだけ彼女の心の中では、無かったことにしたかった案件のようだ。
一国の王太子の婚約者であったのに、浮気相手が子供を授かったから捨てられた女だ。そのような自分がベロテニアの王族の相手として相応しいとも思えない。
ゆっくりと口を開いたのは国王だった。
ファンヌが十歳であれば、彼は十五歳。エルランドが飛び級で学校を卒業したことは聞いたことがあるが、一体彼はいつからあの学校に通っていたのだろう。
「それはっ……。まだオレもファンヌも子供だったからだ。ファンヌが成人したら伝えようと思っていた」
じっと小さくなって黙っていたエルランドが、とうとう反論を始めた。
「その成人を待っていたら、他にかっさらわれたと言って、嘆いていたのは誰だっけ?」
ランドルフがニヤニヤとした口調で尋ねると、またエルランドは耳を真っ赤にしながら顔を背ける。反論したが、すんなりと負けてしまったようだ。
「あ。そうです。私、リヴァス王国王太子殿下の婚約者だったのですが。それでもよろしいのでしょうか?」
ランドルフの言葉でファンヌは思い出した。クラウスの婚約者であったことを綺麗さっぱりと忘れていた。それだけ彼女の心の中では、無かったことにしたかった案件のようだ。
一国の王太子の婚約者であったのに、浮気相手が子供を授かったから捨てられた女だ。そのような自分がベロテニアの王族の相手として相応しいとも思えない。
ゆっくりと口を開いたのは国王だった。