とある事情で無言になったら、超絶クールな婚約者様が激甘溺愛モードになりました。

 わたくしはクラスメイトの女生徒たちと、階段の踊り場までやってきた。なにか他の人たちに訊かれたくない話なのだろうか?
 わたくしを取り囲むように立って、三人が次々と口を開く。

「ねえ、貴女いつまでライオネル様の婚約者でいるつもりなの?」
「そうよ、わざわざクラスまで変えて、ずっとライオネル様にべったりじゃない」
「ライオネル様にはマリアン王女様くらいのお方でないと釣り合わないのよ、わからないの?」

 な……なんてこと! このクラスにもこんな逸材がいたのね!
 あんな大勢の前で声をかけてきて、わたくし本人に直接意見を言ってくる強者はなかなかいらっしゃらないわ!

「あの、皆さまはライオネル様のファンクラブの会員なのですか?」
「はあ?」
「なによ、そんなの入ってないわよ」
「ねえ、ライオネル様のファンクラブってなによ?」

 なんと、ファンクラブの会員でもないのにこの熱い行動ですの!? これは、家門の事情を調べて問題なければライオネル様にご紹介しなければっ!

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