BでLなゲームに転生したモブ令嬢のはずなのに
 ジーニアは思わず口元を手で押さえてしまう。それを目ざとく見つけたクラレンスは、気分が悪いのか、と声をかけてくる。

「あ、すみません。突然のことで驚いてしまいました」

「そういうことだ。シリル。私は、王宮魔導士に連絡をしろと言っただけだ。誰がここに連れてこい、と言った?」

「殿下。そのように声を荒げないでいただきたい。シリル殿から話を聞いて、オレの方からすぐに会いたいと申し出たのだ」

 クラレンスとジュードが対峙する。そしてそれぞれの後ろには誘い受けと健気受けがいる。

 ――ちょっと待って、何、この展開。このカップルたち。もう、心臓が五月蠅い。
 ドキドキと違う意味で高鳴っている胸元に、ジーニアは手を当てた。苦しくて、呼吸ができない。

「む。どうした」

 ジーニアの異変に気付いたのはジュード。

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