BでLなゲームに転生したモブ令嬢のはずなのに
 ジーニアの知らない世界で、彼らが動いている。その全てを知り尽くしているのが、隣にいるヘレナのような気がしてならなかった。

「そうそう。ジュード様って結婚されていたんだけど、あの偏屈であんな感じだったから、こちらに泊まり込みで家には戻ってなかったみたい。つまり、別居婚っていうやつ? だけど、ジーンとクラレンス様のことを見て、一年ぶりに家に帰ったらしい。で、元鞘におさまったというわけ」

 元鞘におさまったならいい。だけど、ジーニアには気になることがあった。あのジュードの結婚相手だ。
 恐らく、それも顔に出ていたのだろう。ヘレナは最後の一口のワッフルを口の中に放り込み、紅茶を飲むとジーニアを見つめてくる。

「姐さん女房」

 ヘレナのその一言でジーニアは悟った。
 ジュードの結婚相手が、彼より年上の女性という意味だ。

 ――まさかの年上女性。あのジュード様で女性上位。

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