西野先輩はかまいたい
「百合ちゃんは俺だけのものだって
学校中のみんなにわからせたいの。
まぁ、一番見せつけたいのは
生意気な後輩の夏川にだけどね」
「夏川君ですか?
私、彼とは何もありませんよ」
告白は……
されたけど……
「あいつ、シャーペン交換しに
行った日の放課後、俺に言ったんだ。
百合ちゃんと、付き合ってるって」
「えぇぇぇぇ??」
ななな……なんで夏川君
そんな嘘をついたの?
「私、夏川君となんて
付き合ってないですよ。
告白はされたけど……
ちゃんとお断りしましたし」
「そうだったんだね。
今の今まで、俺は思い込んでいたんだよ。
百合ちゃんの彼氏は、夏川だって」
「そうだったんですか……」
「シャーペン交換をしに
教室に行った後から
ずっと思ってたよ。
もう百合ちゃんのことは
諦めようって。
高校を卒業して会わなくなれば
この想いもごまかせる。
そう、自分に言い聞かせてきた。
でも今朝、久々に体育館裏に行って
花壇を眺めてたら
最後の、悪あがきをしたくなっちゃって
未練がましく、俺のシャーペンを
花壇に突き刺しちゃった。
百合ちゃんが気づいて
一生大事にしてくれたらいいなって
思ったからね」
「西野先輩……」