冷酷な獣人王子に身代わりで嫁いだら、番(つがい)として溺愛されました
姫なのに今の行動はまずかったかと思って、ミリアも緊張しつつ見た。しかし彼は、生真面目そうに背筋を伸ばしたままだ。
「……すげぇ、あれで表情の変化が一つもなし」
「……できる騎士様、て感じがする」
「俺らもいちよう精鋭だと言われている上クラスの騎士ですが……さ、姫、あなたが許可しないと彼は動きませんから」
別部隊の騎士の手前、カイがミリアへ敬語で指摘した。
急な王宮騎士の訪問というできごとは初めだ。
昨日の今日で、なんだか嫌な予感がした。ミリアは警戒した小動物のように、そろりそろりとその騎士へ近付く。
「あ、あの、はじめに言っておきますが、その、先程のはこけてしまっただけというか」
「はい、かしこまりました」
騎士が礼儀正しく答えた。本当にそう思ってくれているのかどうか、顔面を見ても全然読めない。
ミリアは、怖いもの見たさのように下から彼の顔を監査する。カイたちが後ろで『やめろバカ』とジェスチャーしていた。
「え、と、許可いたしますわ。ご用は?」
ひとまず、コンスタンシアが言っていた言葉を思い返してそう告げた。
すると騎士が、懐からわざわざ綺麗な布に包んだ手紙を一通取り出した。それは、見ても上等だと分かる招待状だった。
ああ、嫌な予感がする。
それを差し出されたミリアは、おそるおそる手を伸ばした。
「……すげぇ、あれで表情の変化が一つもなし」
「……できる騎士様、て感じがする」
「俺らもいちよう精鋭だと言われている上クラスの騎士ですが……さ、姫、あなたが許可しないと彼は動きませんから」
別部隊の騎士の手前、カイがミリアへ敬語で指摘した。
急な王宮騎士の訪問というできごとは初めだ。
昨日の今日で、なんだか嫌な予感がした。ミリアは警戒した小動物のように、そろりそろりとその騎士へ近付く。
「あ、あの、はじめに言っておきますが、その、先程のはこけてしまっただけというか」
「はい、かしこまりました」
騎士が礼儀正しく答えた。本当にそう思ってくれているのかどうか、顔面を見ても全然読めない。
ミリアは、怖いもの見たさのように下から彼の顔を監査する。カイたちが後ろで『やめろバカ』とジェスチャーしていた。
「え、と、許可いたしますわ。ご用は?」
ひとまず、コンスタンシアが言っていた言葉を思い返してそう告げた。
すると騎士が、懐からわざわざ綺麗な布に包んだ手紙を一通取り出した。それは、見ても上等だと分かる招待状だった。
ああ、嫌な予感がする。
それを差し出されたミリアは、おそるおそる手を伸ばした。