冷酷な獣人王子に身代わりで嫁いだら、番(つがい)として溺愛されました
ミリアは、大きな声を上げてしまったことを思い出した。ビクビクしていたのだが、誰もがティーカップを手に取って次の会話へと進んだ。
(……誰も尋ねてこないみたい?)
顔の件は、化粧でクリアしたということだろうか。
ミリアも隣のアンドレアを真似て、そそくさと紅茶に口を付けた。緊張していたので、もう一つ手を添えて口元で傾けた。
とはいえ、すでに彼女の気はテーブルへ移っている。
(安心して食べていいのかな……?)
まずは出された紅茶を飲む、というミッションをこなした彼女が続いて見たのは、白い円卓の上だ。
そこには、素晴らしいほどの菓子の数々が並んでいた。
実のところ、到着した時から密かに注目していた。盛り付けも美しいし、甘いのに目がないミリアには宝石のごとく輝いて見えた。
「すごいっ、まるで城の全種類の菓子を用意したみたいな……!」
大人五人では、とてもではないが食べきれる量ではない。
ティーカップを置いて円卓全体を眺めた際、つい口から感想がまんま出た。カイたちが、大変胃がぎりぎりした思いで見守っている。
「まさにそうだが」
「……え?」
聞き間違いかな、と思ってミリアはゆっくり隣を見た。アンデリオが真っすぐ見下ろしていた。
「君の好みが分からないので、母上と話して全て用意することにした」
「す、すべて……」
「好きなものを召し上がっていいのよ?」
(……誰も尋ねてこないみたい?)
顔の件は、化粧でクリアしたということだろうか。
ミリアも隣のアンドレアを真似て、そそくさと紅茶に口を付けた。緊張していたので、もう一つ手を添えて口元で傾けた。
とはいえ、すでに彼女の気はテーブルへ移っている。
(安心して食べていいのかな……?)
まずは出された紅茶を飲む、というミッションをこなした彼女が続いて見たのは、白い円卓の上だ。
そこには、素晴らしいほどの菓子の数々が並んでいた。
実のところ、到着した時から密かに注目していた。盛り付けも美しいし、甘いのに目がないミリアには宝石のごとく輝いて見えた。
「すごいっ、まるで城の全種類の菓子を用意したみたいな……!」
大人五人では、とてもではないが食べきれる量ではない。
ティーカップを置いて円卓全体を眺めた際、つい口から感想がまんま出た。カイたちが、大変胃がぎりぎりした思いで見守っている。
「まさにそうだが」
「……え?」
聞き間違いかな、と思ってミリアはゆっくり隣を見た。アンデリオが真っすぐ見下ろしていた。
「君の好みが分からないので、母上と話して全て用意することにした」
「す、すべて……」
「好きなものを召し上がっていいのよ?」