冷酷な獣人王子に身代わりで嫁いだら、番(つがい)として溺愛されました
「良き臣下を持てて、俺もうれしく思う」

アンドレアが答えれば、珍しい微笑を受けて彼らが感激した。

「おぉっ、そういえばつい先程、到着が間もなくであると急ぎ知らせがありました」

「それは誠か?」

「はい、すでに王都に入っているとか。ようやく発表ができそうで、我ら一同大変楽しみにしているところです。ようやく姫君の本当の名前を呼んであげられますな」

「俺もだ」

そう答えつつ、アンドレアは来訪してくる相手の姫君の第一目的が、この国の王を殴ることでなければ心配事はゼロなんだが、と思ってしまった。

側近たちも、同じことを思ったのか笑顔を少し固まらせていた。

その時だった。警備兵の声が響き渡って、全員の注目が出入口に集まる。

「こちらにアンドレア殿下はいらっしゃいますでしょうか!」

「俺ならここだ」

アンドレアが手を振って応えれば、彼が駆け付けてくる。

「他の者たちにも報告へ走ってもらっておりますが、至急ご報告したいことがございますっ」

「許可する、話せ」

「た、大変なことになりました! 殿下の妻の〝第二王女〟が、警備を突破し、城壁も飛び越えました!」

とんでもない報告が広間に響きわたった。

「何いいいいいぃ!?」

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