冷酷な獣人王子に身代わりで嫁いだら、番(つがい)として溺愛されました
最悪だ。そう思ってミリアが身を固めた時、彼がハタとして少し腰を屈めてきた。
「……あなたが、サンスティール王国の第一王女か?」
疑問形で問われたことに驚いた。初めて聞く声も、しっとりとして横暴な軍人王子のイメージがない。
(意外とすごく王子様的な声……じゃなくて、なんで本人確認をしたの?)
ミリアは、一目で断定されなかったことが予想外だった。想定していた返事も全部吹き飛んで心臓がどっどっと音を立てている。
(――あっ、そっか! この人、輿入れをまったく見ていなかったな!?)
なるほどと合点がいった。ミリアは大慌てで姫風に微笑む。
「わ、わたくしがそうですわっ。誰がどう見ても本人でございます!」
じっと見つめてくる彼の目は隙がなかった。なんだか見抜かれそうな気がして、つい強めに主張してしまう。
カイたちが「余計あやしいだろ!」と言わんばかりに狼狽えているのが見えた。
(だってしょうがないじゃん! 彼は姫様と遭ったことがあるし、力量で軍人の偉い地位まで上り詰めた王子様なんでしょ!?)
内心騒がしく思っていると、アンドレアが顎に手を置いた。
考えるみたいな顔を見て、ミリアは「ひぇ」と背筋が冷えた。
(……も、もしかして疑われてる? 十年前に会った姫様と別人と勘ぐられてる!?)
「……あなたが、サンスティール王国の第一王女か?」
疑問形で問われたことに驚いた。初めて聞く声も、しっとりとして横暴な軍人王子のイメージがない。
(意外とすごく王子様的な声……じゃなくて、なんで本人確認をしたの?)
ミリアは、一目で断定されなかったことが予想外だった。想定していた返事も全部吹き飛んで心臓がどっどっと音を立てている。
(――あっ、そっか! この人、輿入れをまったく見ていなかったな!?)
なるほどと合点がいった。ミリアは大慌てで姫風に微笑む。
「わ、わたくしがそうですわっ。誰がどう見ても本人でございます!」
じっと見つめてくる彼の目は隙がなかった。なんだか見抜かれそうな気がして、つい強めに主張してしまう。
カイたちが「余計あやしいだろ!」と言わんばかりに狼狽えているのが見えた。
(だってしょうがないじゃん! 彼は姫様と遭ったことがあるし、力量で軍人の偉い地位まで上り詰めた王子様なんでしょ!?)
内心騒がしく思っていると、アンドレアが顎に手を置いた。
考えるみたいな顔を見て、ミリアは「ひぇ」と背筋が冷えた。
(……も、もしかして疑われてる? 十年前に会った姫様と別人と勘ぐられてる!?)