冷酷な獣人王子に身代わりで嫁いだら、番(つがい)として溺愛されました
軍事面においても強大。小さなこのサンスティール王国も名を連ねている第四大陸連のトップにいるのが、ラグウルフ王国だ。
これまで隣同士だったが、あまりの国力の差で友好関係は深まっていなかった。
今回、ジェフリルド・ラグウルフ国王からの直々の声掛けが、サンスティール王国との初の王家同士の交流となっている。
『私の二番目の息子は二十二歳でね。年齢的にもあまり離れていない。ぜひ、うちの息子の妻にしたい』
早々に発っていったというジェフリルド国王からの『提案書』を見れば、嫁入りを断らせる気がない〝圧〟があった。
立場的に断れない結婚命令だった。
しかし、こちらとしてもコンスタンシアを嫁がせたくない思いが強かった。アーサー王子とせっかく幸せな縁談が動き出す直前だ。
そのうえ、わざわざご丁寧にも提案書に書かれていた〝二十二歳なのに婚約゛か誰一人として決まっていない現状〟にも、みんなが青い顔をした。
(獣人王国の第二王子って……最低最悪で有名な女遊び王子じゃん!)
それは、この国にまで伝わってくるほどの悪い噂だった。
二番目の獣人王子は、軍人としての活動のかたわらで毎日毎晩大勢の美女をとっかえひっかえしては楽しんでいる。
そのおかげで縁談話もことごとく消滅し、長いこと婚約も成立しなかった。
これまで隣同士だったが、あまりの国力の差で友好関係は深まっていなかった。
今回、ジェフリルド・ラグウルフ国王からの直々の声掛けが、サンスティール王国との初の王家同士の交流となっている。
『私の二番目の息子は二十二歳でね。年齢的にもあまり離れていない。ぜひ、うちの息子の妻にしたい』
早々に発っていったというジェフリルド国王からの『提案書』を見れば、嫁入りを断らせる気がない〝圧〟があった。
立場的に断れない結婚命令だった。
しかし、こちらとしてもコンスタンシアを嫁がせたくない思いが強かった。アーサー王子とせっかく幸せな縁談が動き出す直前だ。
そのうえ、わざわざご丁寧にも提案書に書かれていた〝二十二歳なのに婚約゛か誰一人として決まっていない現状〟にも、みんなが青い顔をした。
(獣人王国の第二王子って……最低最悪で有名な女遊び王子じゃん!)
それは、この国にまで伝わってくるほどの悪い噂だった。
二番目の獣人王子は、軍人としての活動のかたわらで毎日毎晩大勢の美女をとっかえひっかえしては楽しんでいる。
そのおかげで縁談話もことごとく消滅し、長いこと婚約も成立しなかった。