冷酷な獣人王子に身代わりで嫁いだら、番(つがい)として溺愛されました
(……それなのに『反省』? 『誠意』? どうなってんの?)

アンドレアはティーカップにも触れず、真面目な面持ちでミリアを見つめている。

「最低な男だと思われ続けて、君が話してくれなかったら困る」

「あ、の?」

「戸惑わせているのも俺のせいだな、悪かった。今後は女遊びは一切しないと誓う。だから」

円卓越しに、どんどん顔を近付けられている。

ミリアは話を聞きながら、思わず椅子の背ぎりぎりまで寄ってしまっていた。

すると、そこで言葉を切った彼が不意に立ち上がった。重い椅子を軽々と持ち上げ、すぐ隣に移動する。

「な、何々っ」

彼が軍服のマントを揺らして、どかりと座った。顔を上げて目が合ったかと思ったら、アンドレアはミリアの椅子の背を掴んでぐいっと顔を寄せてきた。

「ひぇ」

「俺たちはお互いに知らなさすぎる」

「し、知らない?」

「そう。君も俺のことを知らないだろう。俺としては、もっと君のことを知りたいと思っている。それには話をしてもらえるようにならないと、どうにもならない」

「は、話……?」

そういえば、そうしてくれないと困る、というようなことをさっき彼は言っていた。

「なので、話をしないか?」

そんなことを要求されている状況に、わけが分からなくなる。

「……話とは、どういう?」

「たとえば、そうだな」

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