冷酷な獣人王子に身代わりで嫁いだら、番(つがい)として溺愛されました
(怖い。でも、やるしかない。私は――立ち向かうし絶対に諦めない)
気付いたらミリアは、駆け寄って彼女の手を握っていた。
「ミリア……?」
沈鬱とした空気が漂う中、少し驚きを見せたコンスタンシアに、ミリアは場違いみたいな最大限の笑顔を作って見せた。
「姫様、大丈夫ですよ! 私に任せてください! 姫様の初恋は私が守ります! どうぞアーサー王子と幸せになってください!」
「で、でも、どうやって」
「それは陛下たちと考えます! 大丈夫っ、私は姫様の自慢の護衛で、長年やってきた影武者でもあるんですよ! どんな〝任務〟がこようが、へっちゃらです!」
ミリアは溌溂と笑った。
――まさか、それがのに身代わりで結婚する案に繋がろうとは思ってもいなかった。
◇◇◇
第一王女付き侍女であり、サンスティール王国の王家公認の唯一の護衛侍女ミリアを、養子に迎えて第二王女の立ち位置に。
そして無礼を承知で〝第一王女コンスタンシア〟として輿入れをする。
それが、今回ミリアがもらった任務だった。
相手の超大国が望んだ結婚相手は、第一王女コンスタンシアだ。しかしミリアたちは嫁入りさせる気など微塵もないので、身代わり作戦が決行された。
(会場で私は顔を見てないけど、きっと恐ろしい王様なんだろうなぁ!)
気付いたらミリアは、駆け寄って彼女の手を握っていた。
「ミリア……?」
沈鬱とした空気が漂う中、少し驚きを見せたコンスタンシアに、ミリアは場違いみたいな最大限の笑顔を作って見せた。
「姫様、大丈夫ですよ! 私に任せてください! 姫様の初恋は私が守ります! どうぞアーサー王子と幸せになってください!」
「で、でも、どうやって」
「それは陛下たちと考えます! 大丈夫っ、私は姫様の自慢の護衛で、長年やってきた影武者でもあるんですよ! どんな〝任務〟がこようが、へっちゃらです!」
ミリアは溌溂と笑った。
――まさか、それがのに身代わりで結婚する案に繋がろうとは思ってもいなかった。
◇◇◇
第一王女付き侍女であり、サンスティール王国の王家公認の唯一の護衛侍女ミリアを、養子に迎えて第二王女の立ち位置に。
そして無礼を承知で〝第一王女コンスタンシア〟として輿入れをする。
それが、今回ミリアがもらった任務だった。
相手の超大国が望んだ結婚相手は、第一王女コンスタンシアだ。しかしミリアたちは嫁入りさせる気など微塵もないので、身代わり作戦が決行された。
(会場で私は顔を見てないけど、きっと恐ろしい王様なんだろうなぁ!)